ステージ4で手術できないと言われたら他に治療法はある?

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主治医から「ステージ4なので手術はできません」と告げられたとき、それは「もう治る見込みがない」という宣告のように聞こえてしまうかもしれません。しかし、医学的な意味での「手術ができない」は、「治療法がない」ということと同義ではありません

このページでは、なぜステージ4のがんでは手術による治療が選ばれにくいのか、手術に代わる治療として、どんな選択肢があるのかについて、再発・多発転移などの難症例に対して、先端放射線治療「トモセラピー」で数多くの実績をお持ちの「Clinic C4」の青木院長に伺ったお話をもとにお伝えします。

ステージ4のがんはなぜ手術ができないのか

ステージ4のがんで手術ができないと言われてしまいました。
なぜ手術できないのでしょう?
他に治療法はありますか?
根治が期待しにくいこと、体への
負担が大きいことが主な理由です
青木幸昌院長
Clinic C4
青木幸昌院長

一般的にがんの手術は、その処置によって「根治(完全に治ること)」の可能性が高いと判断される場合に行われます。なぜなら、手術は体にメスを入れることで体への負担が非常に大きい治療だからです。

ステージ4とは、がんが元の場所から遠くの臓器へ転移している(遠隔転移)、あるいは周囲の組織に深く根を張っている(直接浸潤)状態を指します。この状態では、目に見えるがんを切り取っても、すでに全身にがん細胞が散らばっている可能性が高いため、手術による根治が期待しにくくなります。
そのため、必然的に抗がん剤を主体とした「全身治療」が第一の選択肢となります。

治療の選択肢は、抗がん剤のほかに何があるのでしょうか?
全身状態がよければ、放射線による局所治療と再発を防ぐ治療を組み合わせることが可能です
青木幸昌院長
Clinic C4
青木幸昌院長

抗がん剤の有効性は一般に30%程度と言われており、副作用が強くて継続できなかったり、最初は効いていてもがんに耐性ができて効かなくなったりすることも少なくありません。
そうなると、今の標準治療では「これ以上の抗腫瘍治療(がんと闘う治療)はありません」と告げられ、BSC(緩和ケア)を勧められることになります。

たとえそのような状況でも、全身状態が良好であれば、原発巣(元のがん)と転移先の両方を放射線などで抑え込む「局所制御」と、再発を防ぐ治療を組み合わせることで、長期生存を期待できるケースもあるのです。


Best Supportive Care(ベスト・サポーティブ・ケア)の略。がんなどに対する積極的な抗がん治療が困難になった際や、患者の希望に応じて、症状緩和(痛みや苦しさの軽減)とQOL(生活の質)の維持・向上に特化したケアを行うこと。

ステージ4のがんが
手術できない理由

ステージ4のがんに対して手術が行われない主な理由は、以下の2点に集約されます。

体への負担(侵襲)が大きすぎる

大きく広がったがんを取り除く手術は長時間に及び、術後の回復にも時間がかかります。
ステージ4の場合、手術のダメージでかえって体力を奪い、寿命を縮めてしまうリスクがあるためです。

「いたちごっこ」になる可能性

血流などに乗って全身に回っている微細ながん細胞は、手術で目に見える部分を取っても、すぐに別の場所で増殖してしまいます。
そのため、切るよりも薬などで全身をカバーする方が合理的だと判断されます。

さらには、手術以外の治療の方が全体として有効と判断されるケースもあります。
これらを総合的に考え、「手術は行わない」という判断が下されます。

手術を行う例外的なケースもあります

症状緩和目的の場合

がんによる痛み、出血、腸閉塞などの深刻な症状を和らげるために、症状緩和(緩和的治療)を目的とした手術が行われることがあります。

転移が局所に限定されている場合

近年の治療の進歩により、がんの種類によっては、転移巣が特定の1〜2箇所のみで、全身状態が良い場合には、原発巣と転移巣の両方を切除する集学的治療が選択されることもあります。

ただし、これは例外的な判断であり、慎重な評価が必要です。
基本的には、ステージ4のがん治療の目標は、がんの進行を抑え、症状を管理し、生活の質(QOL)を維持・向上させることに重点が置かれます。

手術ができなくても治療は
できます

標準治療のガイドラインでは、ステージ4の選択肢は「抗がん剤」か「緩和ケア(BSC)」のほぼ2択です。
持病があったり体力が低下していたりして抗がん剤が使えないと、「治療法がない」と言われてしまうこともあります。
また、通常の放射線治療も、がんが複数の場所に散らばっている(多発転移)場合には適応外とされるのが一般的です。

しかし、標準治療の枠の外には、すべての病変を標的にして抑え込み、再燃を防ぐことを目的とした治療の選択肢が存在します。
全身状態がよく、体力が残っている状態であれば、原発巣と転移病変を同時に制御し、全身治療を併用することで、あきらめることなく長期生存を目指すことは可能なのです。

ステージ4のがんに可能な治療

ステージ4のがん治療は、がんの種類や患者さんの全体的な健康状態によって大きく異なり、個別化されたアプローチが必要です。

ステージ4でも完治するケースがあり、患者さんの体力次第で治療方針が変わりますが、一般的に、病状の進行を抑えたり、症状を緩和したりして生活の質(QOL)を維持・向上させることが主な目標となります。

現在、手術以外にも以下のような多角的なアプローチがあります。

薬物療法(化学療法、分子標的薬、
免疫療法)

従来の抗がん剤に加え、特定の遺伝子変異を狙い撃つ「分子標的薬」や、自身の免疫力を高める「免疫チェックポイント阻害薬」など、選択肢が広がっています。 ステージ4のがん治療の中心となることが多く、がんの種類によって効果的な薬剤が異なり、これらを単独または組み合わせて使用します。
  • 化学療法(抗がん剤): 全身のがん細胞を攻撃
  • 分子標的薬: がんの「標的」に作用
  • 免疫療法: 免疫の力でがんを攻撃(免疫チェックポイント阻害薬、光免疫療法など)

放射線療法

局所のがんを狙い撃ちします。転移したがんによる痛みやその他の症状を緩和するために用いられることがあります。
トモセラピーのように、複雑な形状のがんや多発した転移巣をピンポイントで照射できる技術が登場し、手術に代わる強力な局所治療として注目されています。

手術(可能な場合)

先述の通り、一般的に、ステージ4では遠隔転移があるため手術は難しい場合が多いですが、がんの種類や状況によっては、薬物療法でがんを小さくした後に行われることや、症状緩和など、姑息的な目的のために行われることもあります。

緩和ケア

痛みや精神的なつらさを和らげるためのケアです。これは治療を諦めることではなく、他の治療と並行して「自分らしく生きる」ために不可欠な医療です。

治療法の選択は、最新のガイドラインに基づき、医師と患者さんが十分に話し合った上で決定されます。
各がん種に関する公的な最新情報は、国立がん研究センターがん情報サービスで確認できます。

がんの種類ごとに可能な治療

各がん種の一般的な治療方針の例をリスト化します。がんの種類・進行度により個別に判断することが重要です。

  • 肺がん…分子標的薬や免疫療法が非常に進化しています。多発転移には放射線治療も検討されます。
  • 乳がん…ホルモン療法が有効な場合が多く、長期にわたってがんと共存できるケースが増えています。
  • 胃がん・大腸がん…抗がん剤を主軸にしつつ、狭窄(通りが悪くなること)を防ぐための手術やステント留置が行われることがあります。
  • 肝臓がん…血管内治療やラジオ波焼灼術など、肝臓特有の局所治療が選択肢に入ります。
  • 前立腺がん…ホルモン療法が中心となります。骨転移に対する放射線治療も一般的です。
  • 子宮がん・卵巣がん…抗がん剤への感受性が高いことが多く、薬物療法を中心に治療を組み立てます。

治療法の選択は、最新のガイドラインに基づき、医師と患者さんが十分に話し合った上で決定されます。
各がん種に関する公的な最新情報は、国立がん研究センターがん情報サービスで確認できます。

Summary
「手術できない=治療できない」ではなく、長期生存を目指す道は残されています

ステージ4で手術ができないと説明された場合でも、それは「治療ができない」という意味ではありません。手術が選択されない理由を正しく理解し、手術以外にどのような治療の考え方があるのかを整理することが大切です。

標準治療が難しいとされる状況でも、全身状態によっては別の治療方針が検討されることがあります。先端医療の現場では、多発転移さえも局所制御の対象とし、長期生存を目指す道が残されています。

ご本人とご家族が納得して今後を考えるためにも、一つの説明だけで結論を急がず、必要に応じて専門家の意見を聞くことも選択肢の一つです。

監修
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医療法人社団 愈光会 Clinic C4では、がんの進行度や転移の状況に関わらず、目に見える病変がある限り、医学的根拠に基づいた放射線治療の可能性を追求しています。
ご家族だけで答えを探し続けるのではなく、標準治療での治療が難しいがん治療のもうひとつの選択肢としてClinic C4に相談してみてください。

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略歴
  • 1980年 灘中学校、灘高等学校を経て東京大学医学部医学科卒業
  • 1980年6月 東京大学医学部附属病院放射線科研修医
  • 1981年1月 東京大学医学部附属病院放射線科助手
  • 1985年7月 都立豊島病院放射線科医員
  • 1987年4月 東京大学医学部附属病院分院放射線科講師病棟医長
  • 1988年7月 同上 英国 Royal Cancer Institute留学のため休職
  • 1989年6月 同上 復職
  • 1991年5月 東京大学医学部附属病院放射線科講師病棟医長
  • 1991年5月 放射線医学総合研究所特別研究員(重粒子線)
  • 1992年4月 東京大学医科学研究所非常勤講師
  • 1992年11月 総理府技官(放射線医学総合研究所臨床障害部)
  • 1995年7月 東京大学医学部放射線医学教室助教授
  • 2002年4月 国際医療福祉大学保健学部放射線・情報科学科教授
  • 2008年 医療社団法人 愈光会 Clinic C4設立