ステージ4の大腸がんは治る?

このサイトは 医療法人社団 愈光会 Clinic C4をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。

Topic
もくじ

ステージ4の大腸がんと診断されたとき、「治る可能性はあるのか」「どのような治療が選べるのか」と不安を感じる方は少なくありません。
一般的に完治は難しい段階とされますが、近年は治療法の進歩により、進行を抑えながら生活の質を保つことを目指す治療も行われています。

このページでは、ステージ4の大腸がんの生存率の考え方や治療の基本、転移がある場合の治療方針について、整理してお伝えします。

ステージ4の大腸がんが治る
可能性はあるのか

ステージ4の大腸がんは、がんが肝臓や肺などの遠隔臓器へ転移している状態で、治癒(完治)をめざす治療が難しい段階とされています。
国立がん研究センターの院内がん登録生存率集計結果によると、ステージ4の大腸がんの5年実測生存率は17.2%、10年実測生存率は10.2%と報告されています。

参照元:国立がん研究センターの院内がん登録生存率集計結果(https://hbcr-survival.ganjoho.jp/search)
上記URLより大腸癌ステージ4で検索、2015年~5年実測生存率、2012年~10年実測生存率の数値。実測生存率は、死因に関係なく、すべての死亡を計算に含めた生存率です。

ステージ4の大腸がんでも薬物療法や手術、局所治療を組み合わせた治療が検討されることもあります。
病状や治療への反応によっては、腫瘍の進行を抑えながら生活の質(QOL)を保つことが期待できます
治療の目的は、病勢をコントロールしつつ、症状を軽減しながら日常生活を維持することに置かれ、治療方針は、転移の状況や全身状態を踏まえて総合的に判断されます。

ステージ4の大腸がんに対して
行われる治療の種類

化学療法(抗がん剤治療)

抗がん剤を用いて全身に広がったがん細胞の増殖を抑える化学療法は、ステージ4の大腸がんでは多くの症例で治療の中心になります。
複数の薬剤を組み合わせて使用することもあり、治療効果や副作用の程度を確認しながら内容が調整されます。

分子標的薬

大腸がんでは、がん細胞の特定の分子に作用する分子標的薬も治療に用いられます。
その際はRAS遺伝子変異の有無など、遺伝子検査の結果を踏まえて使用が検討されます。分子標的薬は化学療法と併用されることが多く、治療効果を高めることを目的として組み合わせが選択されます。

免疫療法

一部の大腸がんでは、免疫の働きを利用した免疫療法(免疫チェックポイント阻害剤)が選択肢となることがあります。
特定の遺伝子特性をもつがんで効果が期待される場合があり、検査結果に基づいて適応が判断されます。

手術が検討されるケース

ステージ4の大腸がんでは、根治を目的とした手術は原則として選択されません。
ただし、腸閉塞や出血などの症状が強い場合には、症状緩和を目的とした手術が検討されます。転移が限られている場合には、原発巣や転移巣の切除が治療方針に含まれるケースもあります。

放射線治療

放射線治療は、骨転移や脳転移などによる痛みや神経症状を和らげる目的で行われ、全身療法と併用する場合もあります。
局所の症状を抑えられると、日常生活も維持しやすくなります。

緩和ケア

治療内容に関わらず、ステージ4の大腸がんでは早期から緩和ケアを取り入れることが重要です。
痛みや消化器症状、不安などに対する適切な対応によって、治療を続けやすくなります。

ステージ4の大腸がんが
転移しやすい場所

ステージ4の大腸がんは、原発巣に加えて、離れた臓器への転移も確認されている状態です。
転移する場所によって症状や治療の考え方が変わるため、転移部位を正確に把握することが治療方針を考える上で重要です。

肝臓への転移

大腸がんで多い転移先が肝臓です。大腸からの血液は門脈を通って肝臓に流れるため、がん細胞が肝臓に定着しやすいとされています。
肝転移の初期は自覚症状が少ないこともありますが、進行すると倦怠感や食欲低下、腹部の張りなどが出現してきます。
治療は薬物療法を基本としつつ、転移が限られている場合には局所治療や手術も検討されます。

肺への転移

大腸がんの転移先として、肝臓に次いで多いのが肺です。
肺転移では咳や息切れ、胸部の違和感などの症状が現れることが多くありますが、無症状のまま画像検査で見つかるケースも少なくありません。
肺転移に対しては、全身治療を基本としながら、症状や転移の数に応じて局所治療を組み合わせることが検討されます。

腹膜播種

腹膜播種は、大腸がんが腹腔内に広がる転移の形態です。
腹部の張りや腹水の貯留、食事量の低下などがみられ、日常生活への影響も大きくなります。治療の中心は薬物療法になりますが、症状に対して支持療法を併用して生活の質を保つことが重要です。

リンパ節への転移

大腸がんは、腹部や骨盤内、縦隔などのリンパ節にも転移がみられることがあります。
リンパ節が腫大すると周囲の臓器や血管を圧迫し、痛みや違和感が生じます。この場合も全身治療を基本としながら、症状の原因となっている部位への局所治療が検討されます。

大腸がんステージ4でも局所を
狙った治療は検討できる

ステージ4の大腸がんは、全身に作用する薬物療法が治療の中心になりますが、転移の数や部位が限られている場合や、特定の病変が症状の原因となっている場合は局所を狙った治療が検討されます。その代表的な方法のひとつが放射線治療です。

放射線治療は、腫瘍のある部位に放射線を照射し、がん細胞の増殖を抑えることが目的です。
骨転移による痛みや腫瘍による圧迫症状など、生活に影響を及ぼす症状の軽減を目指して行われることもあります。

近年は画像診断技術が格段に進歩し、より精度の高い放射線治療が行われるようになりました。
そのひとつが「トモセラピー」で、CT画像を用いて腫瘍の位置や形状を詳細に確認しながら放射線を照射する治療法です。複数の方向から放射線を当てることで周囲の正常な臓器への影響を抑えつつ、腫瘍に十分な線量を集中させることが可能です。肝臓や肺など、放射線の影響を受けやすい臓器の近くに病変がある場合でも、照射計画の工夫によって治療を検討できます。

こうした局所治療は薬物療法と並行して行われることもあり、その場合は全身治療を継続しながら症状の改善や局所制御を目指します。治療が適しているかどうかは、転移の状況や全身状態、これまでの治療経過を踏まえて総合的に判断されます。

相談先の選び方

ステージ4の大腸がんは治療の選択肢が多岐にわたるため、どの医療機関に相談するかが治療の進め方に大きく影響します。

  • 転移を伴う進行大腸がんの診療経験が豊富で、薬物療法だけでなく手術や放射線治療、緩和ケアまで含めた対応が可能か
    進行がんの症例を多く扱っている医療機関では、病状に応じた現実的な治療方針を提示してもらえるでしょう
  • 画像検査や病理検査、遺伝子検査の結果を踏まえて、治療内容や選択肢を丁寧に説明してくれるか
    転移の場所や数によって治療の考え方が変わるため、全身治療と局所治療をどのように組み合わせるかを相談できる体制が確認できると安心です
  • 通院のしやすさや、医療者と継続的に相談しやすい環境であるか
    治療が長期に及ぶケースを想定すると、治療と生活を無理なく両立できる相談先を選ぶことが、治療を続ける上での安心感につながります。

治療方針に迷いがある場合には、セカンドオピニオンによって別の視点から治療の選択肢を整理できることもあります。

Summary

ステージ4の大腸がんという治癒をめざすことが難しい段階であっても、そこで諦める必要はありません。薬物療法を中心に、症状や転移の状況に応じて局所治療や緩和ケアを組み合わせることで、生活の質を保ちながら治療を続けられる可能性は十分にあります。

治療の目標や優先したいことは、病状や体調の変化によって変わっていきます。医療者と十分に話し合いながら、ご本人の思いを尊重し、その時点で最適と考えられる治療を一緒に選んでいくことが、ご本人にとってもご家族にとっても大きな支えになるはずです。

監修
Sponsored by
医療法人社団
愈光会 Clinic C4
医療法人社団 愈光会 Clinic C4

医療法人社団 愈光会 Clinic C4では、がんの進行度や転移の状況に関わらず、目に見える病変がある限り、医学的根拠に基づいた放射線治療の可能性を追求しています。
ご家族だけで答えを探し続けるのではなく、標準治療での治療が難しいがん治療のもうひとつの選択肢としてClinic C4に相談してみてください。

医療法人社団 愈光会 Clinic C4
セカンドオピニオンも
お気軽にご相談ください

当院では、標準治療で「打つ手がない」と告げられた方や身体への負担を抑えたい方の想いに寄り添い、身体に優しく、効果を追求したがん治療に最善を尽くします
もし迷われているなら、まずは今のご状況を詳しくお聞かせください。メールや遠隔診療でも柔軟に対応いたします。

略歴
  • 1980年 灘中学校、灘高等学校を経て東京大学医学部医学科卒業
  • 1980年6月 東京大学医学部附属病院放射線科研修医
  • 1981年1月 東京大学医学部附属病院放射線科助手
  • 1985年7月 都立豊島病院放射線科医員
  • 1987年4月 東京大学医学部附属病院分院放射線科講師病棟医長
  • 1988年7月 同上 英国 Royal Cancer Institute留学のため休職
  • 1989年6月 同上 復職
  • 1991年5月 東京大学医学部附属病院放射線科講師病棟医長
  • 1991年5月 放射線医学総合研究所特別研究員(重粒子線)
  • 1992年4月 東京大学医科学研究所非常勤講師
  • 1992年11月 総理府技官(放射線医学総合研究所臨床障害部)
  • 1995年7月 東京大学医学部放射線医学教室助教授
  • 2002年4月 国際医療福祉大学保健学部放射線・情報科学科教授
  • 2008年 医療社団法人 愈光会 Clinic C4設立