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ステージ4の肺がんと診断されたとき、「治る可能性はあるのか」「どのような治療が選べるのか」と不安を感じる方は少なくありません。
一般的に完治は難しい段階とされていますが、近年は治療法の進歩により、進行を抑えながら生活の質を保つことを目指す治療も行われています。
このページでは、ステージ4の肺がんの生存率の考え方や治療の基本、転移がある場合の治療方針について整理してお伝えします。
ステージ4の肺がんは、がんが離れた臓器にまで広がった段階であり、一般的に治癒(完治)を目指すのは難しいと考えられています。
国立がん研究センターの院内がん登録生存率集計結果※では、ステージ4の肺がんの5年実測生存率は約8%、10年実測生存率は約2.3%という数値が報告されています。
しかし、ここで諦める必要はありません。近年は分子標的薬や免疫療法、放射線治療などの進歩によって、腫瘍の進行を抑えたり、症状を和らげて生活の質(QOL)の維持を目指したりする治療も積極的に行われています。
治療の方針は、がんのタイプや遺伝子変異の有無、全身状態などを踏まえて、一人ひとりに合った形で検討されます。
抗がん剤を用いて、全身に広がったがん細胞の増殖を抑える治療で、単独で行う場合もあれば、他の治療と組み合わせる場合もあります。
副作用として、吐き気や倦怠感、脱毛といった症状がみられますが、近年は支持療法※の進歩によって、副作用の症状を軽減しながら治療を続けるケースも増えています。
EGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子など、がん細胞の増殖・生存に関わる特定の分子(タンパク質や遺伝子)を効率よく狙い撃ちする薬による治療です。該当する遺伝子が見つかれば、治療の選択肢が大きく広がります。
標的とする分子によって副作用の出方は異なります。主な副作用は、皮膚障害(湿疹、乾燥、爪囲炎)、下痢、高血圧、肝機能障害、間質性肺炎などです。内服薬もあり、日常生活と治療を両立しやすくなっています。
本来なら体内でがんを攻撃する働きをもつ免疫細胞が動きを弱められている状態を解除し、がんに対する免疫反応を高める治療です。
非小細胞肺がんで用いられることが多く、長期間にわたって効果が続くケースも報告されています。その一方で、免疫が過剰に働いて臓器に炎症が起きる場合もあります。
高エネルギーの放射線を用いてがん細胞のDNAを破壊し、細胞を死滅させる局所がん治療法で、ステージ4では、咳や血痰、痛みなどの症状を和らげる目的で行われます。
がんが特定の部位に限局して大きな負担を生じている場合には、放射線治療が有効な選択肢となり得ます。身体への負担は比較的少ないとされていますが、照射部位によっては炎症や倦怠感が出る場合もあります。
ステージ4の肺がんでは、単一の治療に限定せず、複数の治療を組み合わせながら進行を抑えていく方針が一般的です。
また、副作用をできるだけ抑えながら長く続けられる治療を選ぶことも重要です。治療方針は定期的に見直され、患者さんの体調や生活の希望を踏まえて柔軟に調整されます。
肺がんは、血液やリンパの流れに乗って身体のさまざまな部位に転移しやすいという特徴があります。
転移は大きく「血行性転移」と「リンパ行性転移」に分けられます。
血行性転移とは、がん細胞が血液の流れに乗って別の臓器に転移することを指します。
肺がんでは、反対側の肺や脳、骨、肝臓、副腎などへの転移が比較的多くみられます。
血行性転移に対する治療は、全身に作用する薬物療法が中心になりますが、部位によっては放射線治療を併用する場合もあります。
代表的なのは、脳転移による神経症状や、骨転移による痛みの軽減を目的とした局所的な放射線治療です。
リンパ行性転移とは、がん細胞がリンパ管を通ってリンパ節へ広がることを指します。
肺がんでは、肺の周囲や縦隔と呼ばれる胸の中央部のリンパ節、さらに鎖骨周辺のリンパ節に転移がみられます。
リンパ節転移自体は、初期であれば自覚症状が少ない場合もありますが、進行すると咳が悪化したり、声のかすれや息苦しさを感じたりするなどの症状が出てきます。リンパ節が周囲の臓器や神経を圧迫することで症状が現れるケースもあります。
リンパ行性転移も治療の中心は薬物療法ですが、転移したリンパ節が局所的に症状を引き起こしている場合には放射線治療が検討されます。
肺がんの転移パターンには個人差があり、その数や部位、症状の程度によって治療方針は変わります。
全身治療を基本としながらも、症状が強い部位には局所治療を組み合わせることで、生活の質を保つことを目指します。そのため、画像検査を用いて転移の状態を定期的に評価し、状況に応じて治療内容を見直す必要があります。
ステージ4の肺がんでは全身治療が中心になりますが、転移が限られている場合などは、局所を狙った治療も検討されます。
その代表的な方法が放射線治療です。
放射線治療は、腫瘍の部位に照射してがん細胞のDNAを破壊して増殖を抑える治療で、咳や痛み、神経の圧迫など、生活に影響する症状を和らげる目的でも用いられます。
近年では画像診断技術の進歩により、より精度の高い照射が可能になっています。そのひとつが「トモセラピー」で、CT画像を用いて腫瘍の位置や形状を詳細に確認しながら放射線を照射する方法です。複数の方向から放射線を当てることで、周囲の正常な組織への影響を抑えつつ腫瘍に必要な線量を集中できるという特徴があります。
こうした局所治療は薬物療法と併用されることもあり、全身治療の妨げにならない範囲で症状の改善や局所制御を目指します。
治療が適しているかどうかは、転移の数や部位、全身状態などを踏まえて慎重に判断されます。
再発や転移を伴うステージ4の肺がんは、治療の選択肢が複雑になるため、どの医療機関に相談するかが重要なポイントになります。
治療の選択肢が複数ある場合には、セカンドオピニオンを受けられる医療機関に相談するのも有効です。
別の視点から治療の可能性や注意点を整理できる場合があります。
ステージ4の肺がんという治癒が難しい段階であっても、全身の状態によっては放射線治療による局所制御を行いながら、薬物療法を組み合わせて進行を抑える治療を検討できます。こうした治療によって、症状の軽減や生活の質(QOL)を保ち、生存期間の延長につながる可能性が十分に見えてきます。
治療の選択肢や目標はひとつではありません。信頼できる医師と相談しながら、その時々に合った治療や支え方を考えていくことが、ご本人とご家族の安心につながっていくはずです。
医療法人社団 愈光会 Clinic C4では、がんの進行度や転移の状況に関わらず、目に見える病変がある限り、医学的根拠に基づいた放射線治療の可能性を追求しています。
ご家族だけで答えを探し続けるのではなく、標準治療での治療が難しいがん治療のもうひとつの選択肢としてClinic C4に相談してみてください。
当院では、標準治療で「打つ手がない」と告げられた方や身体への負担を抑えたい方の想いに寄り添い、身体に優しく、効果を追求したがん治療に最善を尽くします。
もし迷われているなら、まずは今のご状況を詳しくお聞かせください。メールや遠隔診療でも柔軟に対応いたします。